下水道終末処理施設における汚水処理は、閉鎖性水域等の改善のための窒素及びリンの除去などを目的とした高度処理化(A2O等の高度処理法等)が遅々として進まないなかで、現状、主に多く標準活性汚泥法による生物処理で行われていますが、硫化水素等の悪臭発生による労働・施設環境の悪化、バルキングの発生、窒素、リンの除去が困難である等の課題があります。
これらの課題を下水道排水向けバチルスバイオシステム(BBS)(新バイオシステム)が解決いたします。し尿処理施設にも導入実績があります。
一般の下水道処理施設の活性汚泥には―般細菌の量が、1ml中105~7個程度で、このうちバチルス属細菌の量は、103~105個/ml程度といわれています。
新バイオシステムは、このバチルス属細菌の量を106~ 109個/mlまで濃度を高め、その濃度を維持することで、活性汚泥の安定化を図り、下水道排水の課題を解決いたします。
SV測定
導入前の活性汚泥法による処理とバチルスバイオシステム(BBS)を用いた場合のSV5、SV30の比較です。
SV5
左が導入前の活性汚泥法を用いた処理、右がBBSを用いた処理のSV5です。沈降性の差は歴然です。
SV30
左が導入前の活性汚泥法を用いた処理、右がBBSを用いた処理のSV30です。沈降性の差は少なくなっていますが、透視度においてBBSの方が良好です。
システム導入効果
標準活性汚泥法の既存施設を改造、改変を行わず、高度処理化が確立し、A20法並の水質を確保。
- 悪臭物質の発生抑制による脱臭薬剤の削減、電気・機械設備等の延命化による修繕費用等の削減及び労働環境の改善。
※硫化水素等を特異に分解するバチルス属細菌が優占化した余剰汚泥が、汚泥処理施設に運ばれることにより、汚泥処理施設等における悪臭発生が抑制され、労働環境が改善。 - 高度処理並の水質が確保されることから、将来計画としての高度処理施設の増設(例:A2O法の10,000m3/日の処理施設で約30億円)及び既存施設の高度処理化が不要。
- 汚泥の個液分離が良化することから、安定した水質管理・汚泥管理ができることによる労働コスト等の削減。
- アンモニアが完全分解される等の放流水質安定化が図られることから、放流先の水域の改善及びビオトープ及び修景の確保等にも寄与。
資料
下水道排水向けバチルスバイオシステム(BBS)詳細内容は以下の資料を参照お願いいたします。
システム導入までの流れ
ヒヤリング
排水処理の問題を、お客様と共に話し合いチェックシートや既存のプラント状況、現状の水質等をご確認させていただきます。
ご提案
排水処理や活性汚泥は各現場の諸条件によって様々です。弊社の実績やノウハウをもとに設計計算書を作成のうえ、現場のニーズに合わせたごプランをご提案させていただきます。
ご契約
ご発注をいただいた後、導入日程等のお打合せをさせていただきます。
導入、バチルス菌シーディング
現状の活性汚泥中の微生物の状況を確認後、種菌と活性剤の投入を開始致します。 種菌を一定の期間でシーディングし、毎日活性剤を添加致します。
その後、曝気量・返送量などの運転調整を行います。発生していた臭気はこの時点でほとんどなくなります。
菌体数・顕微鏡検査
種菌をシーディングし、約1ヶ月後に汚泥サンプルを採取させていただき、バチルス菌の優占化状況をご確認させていただきます。
種菌シーディング完了後は、お客様に毎日、活性剤を添加いただきます。その後も、運転調整が必要であれば、微調整を行います。
安定運用
毎日の活性剤の添加により、種菌シーディング後、概ね1ヶ月~3ヵ月程度で良好な活性汚泥ができ、安定的な処理状況になってきます。
その後も、徐々に菌体が成長し、活性汚泥の処理能力は向上し、負荷変動や季節変動にも強くなり、良好な状態を維持できます。
日々の状況により、煩わしく手間のかかっていた運転管理も楽になります。
また、定期的に活性汚泥中の菌体数や原生動物などの確認を行い、お客様とお打合せのもと、その現場にあった最適な運転管理方法を確立させていきます。
まずはご相談ください。
下水道の様々な問題を解決する、下水道排水向けバチルスバイオシステム(BBS)にご興味のある方はお気軽にご相談ください。
- 処理能力オーバーで処理水質悪化
- ランニングコストがかかり過ぎている
- 曝気槽の負荷変動が多くなっている
- 維持管理が難しい
- 増設計画が立たない
- 国際環境企画ISO14001対策
- 臭気問題